多分ROMです。






























壊されるよりマシ
雇い主の判断で通された客

コーヒーと、一応灰皿をテーブルに置いたが
どうやら腰掛ける気は無いらしい
壁に寄りかかったまま、雇い主と口論を始めた



「いきなり鉛球打ち込むなっ
どうせこれも、てめえの差し金だろうが」

どうやったら死ぬかなんて、
相手の愛を試して何が楽しいのかしら

「流石化け物だよね、
でも、そこは死んでおくべきだよ」

殺す気なんて無い癖に

「受け止めたせいでこうなったんだよ」

理解できないわ

「今日はもう上がるわよ、さっき言われた資料はデスクの上」
「ああ、お疲れー」

壁に寄りかかる男に、一応会釈をして
今日の仕事を終える。
ああ、誠二。今何してるのかしら。





口論は続く。





「そのまま息の根が止まればよかったのに」
「拳銃は洒落になんねえだろうが」
「生きてたじゃん、よかったねー」
「てめぇ、、もういい」
「あれ?喧嘩しに来たんじゃないんだ」

大きく溜息をされた

「・・・そっちは、どうなんだよ」
「何が?」
「サイモンにぶっ飛ばされたって聞いた」
「・・・」

誰に?波江?サイモンかな、
まあ、いいけど

「おい」
「ほんとシズちゃんて予想外」
「あ゛?」
「心配なら見舞い喧嘩にでも来てくれればいいのに」
「悪化させてどうすんだよ」

なんでだよ
そっちは拳銃なのに、
まあ、サイモンも拳銃みたいなものか・・

「何でこんなに歯がゆいんだろ」

ソファに移動すると
シズちゃんも隣に座り、煙草を取り出す

「何でもてめえの思い通り運ぶわけないだろ」
「いや、流石にねー。
人の感情全部支配できるとかって、考えてはいないけどさ
でも、常識とかってあるじゃん?普通とかさ。ほんと不思議だよ」
「あー、めんどくせえ、理屈こねんな」
「・・・・怒った?」
「慣れた」
「そっか」

当たり前に返すもんだから、苦笑した

「・・・・」
「ごめんね、痛かった?」
「別に」

隣に寄りかかる

「シズちゃんはホント物好きだよね」
「てめえに言われたくねえよ」

そっぽ向いたままのシズちゃんを見てたら
口が少し開いて、
何も言わずに閉じた

「何?」

ゆっくりこちらを向いて
シズちゃんの顔が近づく
手が頬に触れたから目を瞑った

「そう言えばシズちゃん何しに来たの?」
「これ」
「・・・」

これってキスしに来たのかよ
仲直りかな。

「悪いかよ」
「いや、悪くは、無いけど」

わざわざ新宿まで来るんだ

「シズちゃん」
「なんだ」

頬を両手で挟む

「なんだよ」

「大っ嫌い」
「て、め、え、」

頭を掴まれて押し倒される
あー、流石に殴られるかな
根性焼きは嫌だな

「顔」
「ん?」
「緩みまくってんだよボケ」
「気のせいだよ」
「そうかよ」

ゆるゆる両腕を伸ばすと
待ちきれないのか、俺の腕を掴んで自分に絡みつける

「ちゃんと絡めるって」
「どうだか」

煙草、まだ半分も吸ってないのに

「んっ・・・」

あ、チャットログインしっ放しだ

「どうした」

あからさまに不機嫌な顔するから
口を開けて舌を出した



まあ、いいか