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顔の左右にある大きな手に、力がこもる

必死だから尚更、抱き殺すわけにはいかないから
そんなとこだろうな

「静、ちゃん」
「ん?」

その泣きそうな顔に手を伸ばす

気づいてないでしょ
俺死ぬような怪我しないし
こうやって触れてる時だって、
不快なほど痛くは無いんだから

気づいてないでしょ
君さ、案外加減できているんだよ

ねえ、シズちゃん

後ろ髪を撫でる。

こういうのは、ちょっと荒っぽいくらいがいいんだよ
いちいち言葉にしてあげないけど、
獣並みの感で気づきなよ

「・・はぁ、ぁ」

ほら、ね?

首に両腕を絡める

加減とかいらないからさ


「静ちゃ、ん」
「・・臨也っ」

早く

「んんっ・・」



ね、頂戴