雨天休止































「っ、くそがぁああ」
下駄箱が思いっきりひしゃげた

「おわ、静雄どうしたの?」
「・・・無い」
「ん?」
臨也が覗き込む
「へー、今時こういうことする奴いるんだぁ」
「うわぁ」
ってゆーか、ここで臨也と静雄敵に回すなんて、
一体どんな命知らず・・



臨也は携帯を取り出す
「ま、馬鹿なヤンキー被れの仕業じゃないだろうし。
最近転校してきた奴は、、」
「なんでそんなことわかんだよ」
「なあに言ってんのシズちゃん。ほんと、どうしてやろうかな・・
新羅さ人体実験のサンプルいらない?」
「遠慮しとくよ」
勿論丁寧にお断りする



「こいつは違う、こいつも無い」
「おい、もういいから俺は帰るぞ」
「シズちゃん靴は?」
「このままでいい」
「今日雨だよ?」
「どうでもいい」

臨也は溜息をついて、上履きに履き替える
「仕方ない、」
「おいっ」
「じゃあ、僕も」
上履きに履き替えた
「お前らな、」
悔しそうな顔をして静雄は、傘をさす

当然のように臨也はその傘に入る
「ちょっとまってよ、今あたりつけてんだから、」
「どれどれ」
「馬鹿じゃねえのか」
「あ、あー成程女か。つまらないな」
「え、女子なの?」
「だったら尚更どうでもいい」
「ほーら、隣の隣のクラスのいかにも真面目そうな」
「知らねえ」
「ふーん」
「シズちゃんが一昨日ぶっ飛ばし奴の妹」
「・・・・・どいつだ」
「はは、20人くらいいたよね」
「つーかどうてもいいって」
「良くないよ、シズちゃん。」
一呼吸置いて臨也は続ける
「女子だからって、やっていいことと悪いことってあるじゃない?」
「お前が言うと腹立つな」
全くそのとおり、なんて油は注がず
「まあまあ」
「そうだなー、怪我させるのもつまらないし、転校させたってなー」
「おい」
「どうしてやろうかなぁ」

上履きにどんどん雨が染みていく

「お前落ち着けよ、いいって」
「はあ?何言ってんの?
シズちゃんがよくてもさ、俺がキレてんの、わかんない?」
「・・ったく、わかったから」
驚いたような顔をして、静雄は臨也の頭を撫でる
「そうだな、とりあえず取り返さねえとな」
「でしょ?」
「ああ、」
「ってゆーか、昨日の喧嘩も臨也が・・」
言いかけて、僕は自分の手で口を塞ぐ
「新羅ぁ?」
「はい、ごめんないさい」
命大事


さて、セルティは今何してるのかな


「あ、これでいこう」
「あ?」



あー、今日も平和だな



明日は晴れるといいな