露西亜寿司にて
































いつものように、喧嘩をしていたら、

いつものように、サイモンに止められて、

いつものように、露西亜寿司に連れて来られて、

結局、いつものように寿司を食べる


「あのさー、シズちゃんいい加減こういうの止めようよ」
「てめぇこそ、その減らず口何とかしろ」


臨也がトロ、俺はエビをつまむ


「つーかさ、一応付き合ってるわけじゃん?
なんでこんなバイオレンスなの」
「日ごろの行いが悪いからに決まってんだろ、
ちったあ素直になりやがれ」
「それ、シズちゃんが言うなよ・・・」


適当に二、三個寿司をつまむ


「シズちゃんは化け物だから、怪我してもすぐ治るけどさ・・・
俺人間なんだよね」
「だったら、その悪趣味止めろ」
「仕方ないじゃん、俺の場合仕事なんだし」


臨也がまたトロを、俺は玉子


「・・趣味だろうが」
「だって・・・あ、それ俺の」
「くっそ、うぜえ」
「寿司ラブ」
「ああ゛ぁあぁ・・・って、おい、それ俺のだろ」
箸がガチっとぶつかる




殴り出したくなる空気が流れるが、

サイモンの一声

「喧嘩ダメよー」

「・・・くそっ」
「・・・はー」

流石に、今からサイモンの相手をする気はない

「だから、、どこまで話したっけ?」
「知るか」
「だからさ、シズちゃんは・・・・サイモン追加ね、トロ」
「気持ち悪ぃ」
「何言ってんだよ、超うまいのに」
「よく、飽きねえな」
「つか、シズちゃんガリとかおっさん臭いよ」
「てめぇなー、こっちはさっきから殺したくなるの我慢してんだよ」
「仕方ないな、ほらこれ上げる」

やれやれと言った仕種で、皿にのせられた





大根の千切り



「殺していいか?」
「やだなぁ、あ、これ?」



その横にあった黄色の花
勿論飾りの


「よし殺す。表に出ろ」
「じょーだんだってば」
「・・・・・(殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す)」


そんなことをしていると、トロが来た
「キタキタ、ほらシズちゃん、あーん」
「はあ!?あ゛・・・」

トロを放り込まれる
「おいし?」
わざとらしく小首を傾げてくる
「死ね・・・・まあ、うまい」
「ほーらー、だから言ったじゃん」
「ほんと、うっぜえな」
臨也はケラケラ笑う


トロに夢中になってるのか、
こっちの視線に気づかないから

「臨也」
「ん?」


ちゅ

「あ・・・」

面白い程驚いて、箸を落とすのがおかしくて、

俺は声を殺して笑う

「ざまーみろ」


頬をつねられて
「あ゛?」
引っ張られながら、キスされた
「・・お返し」
「ばかだろ」
「シズちゃんがね」
「・・あ、サイモン」
そう言ってわざと視線を逸らすと、
頬をつねる指の力が増した
「い゛ってえ、」
一瞬見られたのかって顔して、
周りに誰もいななことを確認したら、
思い切り睨まれた


溜息をついて、臨也は落とした箸を隅に置く

「・・・」
「何黙ってんだよ」
「・・・」
「何照れてんだよ」
「うっさい、シズちゃん嫌い」
「ほら」
トロを臨也の口に持っていく
「・・・」
「食うだろ?」
悔しそうな面で、また睨まれる

結局、頬張るのが面白い

「・・サイモン炙りトロ頂戴」
「2人前な」
「3人前っ」
「だから、食いすぎだろ」




今日も、いつものように