甘さ控えめチョコレート






























気持ち悪い


癇に障る


嫌悪








目が覚めて
そこに、この世で一番嫌いな奴の寝顔がある
こんなに腹正しいことは、無い

せめてもの救いは、
見下したような、蔑んだような目が
閉じられていること

そして、
聴きたくないことばかり吐く口が
閉じていること




間抜けな面



「黙ってれば、、」
まあ、嫌いな面ではない、な

「・・っと、失礼じゃない?」
「何だ、もう起きたのか」
軽く溜息をつく
「酷いなー。・・あ、そうだ」
「ん?」
「チョコ」

そう言って、
だらだらとずり落ちたジャケットを引っ張る
「んー・・・ほら」
投げ捨てるように、何か放ってきた
「なんだ」
「だから、チョコでしょ」
その包みを眺めていたら
「食べてよ」
と笑えてない笑顔で言われて、
仕方なく包みを開けた





小さなそれを一つ口に運ぶ



「・・・」
「おいしい?」
「・・ああ」
「よかったね」

寝転んだまま頬杖をついて、
視線は他所
他人事のように言う


「どうしたんだよ」
「・・・」
「・・何拗ねてんだよ」
「別にー」
「可愛げねぇぞ」
「はいはい」
「嘘だ」
「・・・・・は?」
「嘘だって言ってんだよ」

「・・・だっから、真顔で言うのやめてよ」
「あ゛?」

臨也は居心地悪そうに、視線をうろつかせる

「あー、ホントムカつく」
「てめぇは、ホントうるせえな」



あー、そうか今日は




「けど、ま」
「寝る」
「待てコラ」
「何だよ」

寝に戻ろうとする肩を掴んで、引き寄せる

「黙ってようが、嫌いなことに変わりねえからよ」
「・・・・奇遇だね、俺も大っ嫌いだから」

あからさまに不機嫌な顔をするから、
頬を撫でた

「・・ありがとな、嬉しいよ」
「やっぱ、死んでよ」
「ちょっと黙ってろ」

顔を近づけると、、
臨也の腕が首に絡み付いてきて、










やっぱ、気持ち悪ぃ