煽動行為




























「青峰っちー」
「あー?」
「ポッキーゲームしようっ」
「いきなしなんだよ、間抜け面」
失礼な
「・・・いだっ」
「・・するかボケ」
咥えていたものを素手で折られた
「斬新な断り方っスね・・・」
「・・何が楽しんだよ」
それを食べながら興味無さ気に応える
「何か楽しいんスよ」
「つか、ちゅーしたいなら普通しろ」
「青峰っち包もうよ色々っ」
「食いながらとか気持ち悪い」
「あんた、俺は忘れてないっスよ」
「何が?」
「この前カップ麺食った後のは完全にトラウマっス」
「・・あー、とんこつ味な、ニンニクはなー、ねえわ」
「折角紫原っちがくれたのに」
「女子かっつの」
「あ、青峰っち」
「・・あんだよ」
「これ持つとこ無い」
「そら俺が折ったからな」
「・・俺この先どうやって食うんスか」
「・・・なんか上手いことやれよ」
「手べたべたになんじゃんっ」
「・・知るか」
「ねえ」
「・・・」
「あお」
「・・貸せっ」
結構な力で頭を掴まれる
ポキ、ポキと音がして
振動が口に響いて
目が
息が近づいて
これは
思っていたより
ダメだ
ってか目閉じないんだ、これ
口に触れて
ギリギリまで食われる
これは
「・・ちょっと」
「まだ文句あんのか?」
「これ、・・恥ずか死ぬっス」
「・・・言うな」
だって
もっと
「・・・青峰っち」
「んだよ」
「もっかいって言ったら怒る?」
もっと濃くって
触れたくなる
「どっちが?」
「こっち」
だってもう無いでしょ
「だから、前置きいらねんだよ」
「うん」
これは、失敗した