類友





























試合前から雲行きは怪しかった
チーム同士で睨みあいっつか、
放って置くと取っ組み合いしそうな感じで
だから、試合開始数分でも持ったのが、奇跡かもしれない。

「くっそ、なんで見方からボール奪ってんだよてめえはっ」
「うるせえな、俺がいれてんだからテメェは引っ込んでろっ」
「ちょっと、あんたらいい加減にしろっす」
青峰っちと火神っちはもうホント喧嘩腰

それを遠巻きに黒子っち達
「何で見方で仲間割れしてるんですかね」
「んっとに、こっちの消耗も考えてくんないかね、あ、お前チーム交代する?」
「黒子っちー!!」
「・・黄瀬君がうるさいので、止めておきます」
「あー、お前も大変ね」
折角緑間っちにくじ交換して貰ったのが
台無しになるとこだった

「俺がいれんだからどいてろよ」
「邪魔してんのはテメェだっ」
「ゴール壊れるってば、とにかく下りろよ」
でかい男が二人もゴールにぶら下がって
抑えてはいるものの、グラグラと下の方が浮いている
「ああ?やんのかコラ」
「上等だゴラ」
「あんたらホント何しに来たんすか」
「「バスケに決まってんだろ」」
「オレに当たらないで欲しいんすけど!!」



やっとゴールから下りたのに
尚、言い争いを続ける
「くっそ次だ、次絶対俺が決める」
「ざっけんな火神、俺がいれんだよ」

「だーもう、邪魔すんなつってんだろ」
「ふー、うし、もういいだろ」
やりきった感の青峰っちに対して
「勝ち逃げさせっかよ、もっかい」
「あ?もいいっつーの」
火神っちは不完全燃焼
そりゃ、味方からボール取られたらまあ、ね
「まだだ、もっかいやんだよ」
「・・・あー」
面倒くさい顔してこっちを見る
「ぶっ、くはは」
「あん?何笑ってんだよ」
「こっちの話っすよ、ね、やったげなよ青峰っち」
「めんどくせーんだよ」
「いいじゃないっすか」
「・・・・」
火神っちの周りにはメラメラと何かが燃えている
「青峰っち」
「・・・しゃあねえなあ」
「よし、次ぜってえ俺がいれっかんな」
「ふふ」
「似たようなのばっか集まりやがって」
「類は友を呼ぶですよ」
「テツ」
「黒子っち、もう大丈夫っすか?」
「ええ、まあ、君たちのせいで全然大丈夫じゃないんですけど」
「んだよ、テツ中学の頃より体力ないんじゃねえの」
「まあまあ」

「お前ら続きやっぞ、」
「はあ、行きますか」
「ういーす」
「お前今日大人しいな」
「あんたらが騒ぎすぎなんすよ」
「そーか?」
「しかも今日は黒子っちとチームっすからね」
「ふーん」
そう言いながら、多分いじけてる
それが、ちょっと気分良くて
「どうかしたんすか?青峰っち」
「うぜえ」
にたあっと笑って聞くと
デコピンされた
「いっだ、小学生すか」
「・・・」
自分は悪くないって顔でそっぽ向く

「青峰っち」
「んだよ」
「次俺抜くんでしっかり守ってよ」
「はっ生意気いってんな」
「ん」