same old same old




























さて トイレ行こうと思って立ち上がった
だけだった
「なに?」
さっきまで雑誌を見てた手が引っ張る
「今日泊まってけ」
「う?・・・ん」
つい、へたり込んでしまった
別に帰ろうとしたわけではなくて
さっきまで居ても居なくても変わらない扱いだったのに
何で?とかどうして?とか聞いても多分答えはない。
付けっぱなしのテレビの音と、たまに雑誌をめくる音だけ
俺にはアンタがわかりません

好きか嫌いか
は多分好き
でも所詮その程度
そんなことただ考えてたら
青峰っちは雑誌をとじて、ベッドに放り投げる
大きく背伸びして、こっちを見た
「・・終わったんスか?」
「ん、終わった」
と言って、手をこまねく
「なに?」
立ち上がるのも面倒で、手と膝だけで近づくと
腕をひっぱって抱きしめられる
また突然
「読んでたら忘れてた」
「忘れてたんスか!?」
「・・完全に」
そんな気になるならプロ目指せばいいのに
バスケ出来ればどこでも良い。とか言うんだろうなこの人は
「黒子っちが泣くっスよ」
「何でテツ?」
「なんとなく」
「ふーん」
「ちょっと、髪ボサボサにすんな」
「どうせ外でねえだろ」
「湿気で落ち着かないんスよ」
「・・雨降っと暇だな」
聞いてないし
「俺のが暇だったっスけどね」
お返しに頬をひっぱる
「やめろ、地味に痛え」
「ってか離して、テレビ見えないし」
「どうせ見てないだろ」
「ないけどさー」
「んー」
離してくれるかと思ったら、
今度は肩口に顔をうずめる
「首舐めるなー、あ、トイレっ」
「・・・おっまえ、台無しじゃねえか」
「あんたのせいだから、まあ、すぐ戻るっスよ」
「いいから、絶対手洗って来いよっ」
「あんたと一緒にすんなっ」
バツの悪そうな顔した青峰っちを置いて、部屋を出る
俺にはあんたがわからない
今っとなってはどうやったら気をひけるかもイマイチ
それでも結局ここが落ち着くから仕方ない
今日も代わり映えしない