引き戸の穴

今日こそは、といつも思いここに来る。 実際、どうしようもないこと位自分でわかっている。 でも、もしかしたら そう思い今日も ピンポーン 「・・だぁーから、金なんかあるかぼけぇぇー!!」 ガンっ・・バキ!、、ガコン、、 「・・・・・」 「・・・・・」 「んだよ、ヅラかよ、、ったく」 「銀時」 「・・」 「・・・いや、あの」 当の本人は、丸無視だ 「オイ、神楽、あれ取ってこい」 「やったー、私酢昆布の次にんまい棒好きアルヨ」 「ヅラー今日もんまい棒持ってきたアルカ?」 「ああ、それならって、オイ!!」 「あったアル。わーい。銀ちゃんあったヨ」 「あーあ、また壊しちまったこれ、よっこらせっと、」 さっき蹴り飛ばしてしまった、扉を銀時は元の場所にはめなおした。 ちなみに俺の顔は、ちょうどその扉の真ん中から出ている。 「よし、」 「銀時、今日こそはって、アレ?ちょっと、、、」 スタスタ そのまま、銀時は家の中に入ってしまった。 「せめて、ここから抜けたいのだが、」 「こんにちは」 「あ、こんにちは」 ここでバイトをしている、少年が来た。 「あの、大丈夫ですか?」 「あ、お構いなく」 「ちょっと、銀さんいいんですか?」 「何が?」 「桂さん、扉から飛び出してますよ」 「つまねんぞ、新八」 「違うわ!!しゃれじゃねーボケ!!入り口から見たら、 ダサいくらいで終わるけど、中から見たら相当きもいんだよ!!」 「ほっとけ、」 「はぁ、とりあえず、お茶出してきますね」 ぶっちゃけもう慣れた、今隕石が振ってきたって多分驚かない しかし、あの微妙な扉はどうにかして欲しい 「あのー、お茶良かったらどうぞ」 「あ、すいません、いや、ホント大丈夫です」 お茶までいただいて、申し訳ない。 あ、飲めない、、 「さて、どうしたものか、」 時折聴こえる笑い声、多分テレビを見ているのだろう。 そういえば、ドラマの録画してくるのを忘れた。 しまった、最近のドラマは1話見逃すだけで話がわからなくなるからな、 誰かにダビングしてもらうか。 あ、そうだ幾松殿に、、 ワン!! 「あ、」 ガシャン!! 「ぐ、おわあぁ」 「何してるアルか定春!!ドア壊しちゃ駄目ヨ」 ワン 「ワン、じゃねーよ。オメェは、金ねーつってんだろが。おら行くぞ」 「あーあー、もうめちゃくちゃだこれ。」 「定春お散歩好きだから、張り切ってるネ」 「片付けなくていいんですか?」 「あーもーダルイから、帰ってからやる」 「・・・」 ペット襲撃のおかげで、何とか扉からは抜けたのだが、 「とりあえず、今日は帰るか。」 「俺嫌われてるのかな、、、」