それを理由に

















窓の外をぼんやり眺めていた。
ユウはさっきから本とにらめっこしてるみたいさ。
難しい顔ばっか、折角久々に会ったのに。

「あっ、雪だ、ユウ見て、雪さ」
「・・・」
「ねぇ、ユウってば〜v」
後ろから抱きついた。
「あ゛?」
「本ばっか見てないで、構ってほしいさ」
「うるせえ、お前が勝手に入り込んだんだろうがっ」
「ユウは冷たいさー」
「重い、どけ」
「雪降ってるさ、外寒いだろなー」
「聞けよ」
「ユウー、外行こう」
「お前、今寒いって言ったじゃねえか」
「ん〜まっいいじゃんvv」
「てめぇ」
「ユウは寒いの苦手なんか?」
「別に」
何だかんだいって、ユウは相手をしてくれる。
「じゃあ、行こう」
「何でだよ」
「じゃあ、行かないさ?」
「知らん」
「ん〜、折角雪降ってんのに」
「・・明日」
「ん?」
「明日も降ってたら行く」
「わかったさv」
要するに明日も、一緒に居るって事で。
こういうとこが、ユウはかわいいさ。
「ユウ大好きvv」
「だっ、乗んなどけ、」
押し倒したけど、別に何かするわけでもないし、
ただ上からユウを見つめてるだけ。
「おい、どけって、ラビっ」
「やっと、呼んださ。」
「は?」
「なんでもないさ」
言いながら、口付けた。
どけって言う割には、ユウは抵抗しない。
口付けても、指を絡めても、ユウは何も言わない。
「抵抗しないさ?」
「したって無駄だろ」
また口付けた
「っ、ん」
口付けながら、左手でユウの髪を解いた。
「おい、ラビ」
「ん?」
「何解いてん・・」
チュッ
ユウがしゃべってる途中で口付けたら、
カーッとユウの頬が赤くなった。
「ユウかわいいv」
「てめぇ」
「うわってぇ」
「仕返しだ」
「ユウ髪引っかかったさ」
凄い勢いでバンダナはずされたから、髪も引っ張られた。
「知らん」
「ユウ〜」
「何だよ」
肩に顔を埋めた
「明日任務入るかな?」
「さあな、」
「しちゃだめ?」
「だめだ」
「う〜、生殺しさ;;」
「なら来なけりゃ良いだろ」
「ん〜それはムリさ。」
「なんで、自室があるだろ」
多分ユウはわざと言ってる
「ユウは俺の部屋が良いさ?」
「お前斬るぞ」
「それは、勘弁。ってかユウが寂しがるさ」
「・・・」
やっぱり寂しかったんさ
「ほら、やっぱりv」
「・・・うるせえよ」
「ユウ大好きさvv」
「言ってろ」
「ユウは?」
「嫌いじゃない」
「そんなきっぱり言わんでも;;」
「不満かよ」
「ん〜好き?」
「多分・・」
「え゛〜多分さ!?」
「うるさい、ギャーギャー言うな」
「だってユウがぁ」
「ラビ」
「ん?おわっ」
髪をひっぱられて、耳元でユウが言った
「・・・・き」
「うん」
「もう言った。」
「ばっちり聞こえたさ」
「ほら、もうどけ」
「だめさ、今日は一日このままさ」
「まじかよ」
「〜♪〜」




こうやって、今日もだらだらする。
このだらだらが案外一番楽しかったりもする。
ある雪の降った日。