何か、、、、最近。








暇だ










此の頃








屯所は平和だ。
適当に練習して、適当に見回りに出て
それだけだ。

「あ、土方さんだ」

刀に手をかけた。
思いっきり踏み込んで、そのまま抜いた。
勿論目の前の男目掛けて。

ダン!  ザッ



「あ゛ー?って、うわっ」
でも、この人はいつもギリギリでかわす。
それが、つまらない。
まあ、かわせるの知っててやってんだけど。

「ちっ」

「テメェー!!総悟っ!!」
「なんでィ土方さん、もう夜ですぜ。あんまり騒ぐと近所迷惑でィ」
「だからっお前が言うな!!」
「まったく」
「お前殺すぞ」
暇だ。





「そう言えば、最近暇ですねィ」
「そりゃ、お前だけだ」
「そうですかィ?」
「俺は忙しいんだよ、」
「ふ〜ん」
やっぱ暇だ






「近藤さんはいないんですかィ?」
「あの人は幕府に呼ばれたんだよ」
「暇だ〜」
「お前人の話し聞いてないだろっ」





「そういえば、」
「おい!」
「明日は、雨だそうですぜ」




「・・だからなんだよ」
「暇ですね」
「・・・あぁ」
「暇なんですよ」
「そうか」
「何で暇なんですかねィ?」
「平和だからだろ」
「そうですかィ?」
「じゃあ、他に何があるんだよ?」
「何もないんでさァ」
「・・・」
「何もないから暇なんでさァ」









「・・雨か」
そう言い、土方さんは縁側に腰掛けた。
「?」
だから、俺も座った

「雲なんて無いじゃねぇか」
「でも、結野アナが言ってやしたよ?」
「なら、間違いねぇな」






「・・・昔」
「ある所に?」
「違ぇよ」
「道場で最後に見た空もこんな感じだったな」
「そうでしたかね?」
「雲なんて無かった」
「・・・」
「あの頃は、ずっとこんな空が続くと思ってたのにな、、」
「別に毎日雨が降ってるわけじゃないですぜ?」
「そうだな」

「それに、晴れてばっかだと、結野アナの仕事がなくなりますぜィ」
「そりゃ困るな」
「そうでさァ」






「・・さて、俺はもう寝るぞ」
「そうですかィ」
「じゃーな」



「・・・」
ひらひらと手だけ振った














最近暇だ
何もすること無くて、みんな忙しそうで
つまらない。








けど、この人は何だかんだ言って話をしてくれる
ここ最近ほとんど毎日だ。
この時は暇じゃなくなる















此の頃