都合よく患って

































ねえ
気のせいでは無いと思う

だって
多分
きっと
だって
ねえ
どうしたって
目が合うのだから

ねえ
ねえ兵長
もしかして
「どうした」
「・・いいえ」

だって
そんな筈がないんです

でも
それなら
きっと
もしかしたら
それもきっと
間違いなく

でも
やっぱり
何も
残らないように
「兵長?」
距離が縮まる
カップを持つ手伸びて
近づいて近づいて
「ここに」
「・・・・」
行き過ぎた
ことっとテーブルに置く
「置いとくぞ」
「・・はい」
ちゃんと出来ているだろうか
目を、逸らしてはいないだろうか
声が
震えては

それでも
やっぱり
気になってしまうのは
追ってしまうのは
ただ
ただあなたを
「ペトラ」
「はいっ」
ただ好きだと言えないのは
慕って止まないこの気持ちを
「お前が慕う分は信頼している」
「・・はい」
見透かされてもなお
汚したくないから
そう繰り返して
恋ではないと繰り返して
それでもやっぱり
ずっと
どんな気持ちが言葉に乗っているのか
自分でも理解できないまま
繰り返す
お慕いしています