ため息とほたるとカキ氷

これなんだろう? キラキラしてて、ピンクで、なんか白いもんかかってて 何だこれ? さっき子供が食べてて すごいおいしそうな気がする。 多分。 「・・・それ、食べたいの?」 「うわっ、何だよ。ほたるか・・」 「驚いた?」 「別に、、」 吃驚したけど・・ 「ふ〜ん」 「何か用?」 「別に。狂が酒早くしろって」 「えっ、」 宿出たのが昼過ぎ位で、今は、 「・・もう日が沈むよ」 「やばっ」 もしかして、俺ずっとこれ、見てたのか。 「狂怒ってた?」 「んと、多分心配してんだよ」 「そっか、」 買出しは、順番に回ってくる。 大体4人だけど、灯がたまにごねたりするから、 殆んど3人で回る。 今日は俺なんだけど。 「って灯ちゃんが言ってた」 「何だよそれ、ま、いいや」 「これ、食べなくていいの?」 「金ないから無理」 「ふ〜ん、カキ氷だよね、これ」 「知らない」 カキ氷って言うんだ、そっか。 「ほたるも帰るのか?」 「うん、俺はアキラ呼びに来ただけだから」 「そっか」 「あー、やっぱ美味そうっ」 結局今日もまた、このカキ氷とか言うのを見てる。 今日で、何日目だろう? 見るだけで食べられないのはわかってるけど、 でも、やっぱ気になる 「・・・・また見てる」 「うわっ、」 また、ほたるだ。 「そんなに食べたいなら、狂に言えばいいのに、」 「いいよ、要らない」 こんなのガキの食べもんだし 「素直じゃないね」 「うるせえよ」 「別にいいけど、」 「今日は何だよ、俺買出しじゃないだろっ」 確か、今日は梵が買出し 「うん、何か宿何処あるのか、わからなくなったから」 「また、迷ったのかよ」 「多分、こっちだと思ったんだけど」 「ほんと、お前方向音痴だよな」 「・・」 「道に迷うなら、宿にずっといればいいだろ」 「何か、暇だったから」 「仕方ねえな」 「帰るの?」 「帰んないのかよ」 「あ、これ、」 そう言った、ほたるの手にはお金があった。 酒瓶1本分くらいのだけど 「何だよ」 「狂が酒買ってこいって」 「はあ!?だから俺当番じゃないだろっ」 「うん、でも狂が言ってた」 「何だよ、それ」 ため息が出た。 別にいいんだけど。 「今思い出した、俺アキラ探してたんだ。」 「ばかだ」 「・・む」 「いいや、とりあえず酒買いに行こう」 「うん」 ほんとに、タイミング悪い。 やっぱ俺ほたる嫌いだ。 ボーっとしてるとこも、何考えてるかわかんないし。 「はぁー」 ため息が出る。 「よし、今度こそ帰るぞっ」 酒買ったし、もうすることはない 「あ、アキラお釣り貸して、」 「何で?」 「かき氷食べたいでしょ?」 「え、、」 「買ってきなよ」 「でも、狂が」 「多分大丈夫だよ」 「ほんとか?」 「うん、だって、俺狂に言ったし」 「何を?」 「アキラがかき氷食べたがってるって」 「・・言ったのかよ」 ガキとか思われるの嫌なのに 「うん、そしたら酒買ってこいって、」 「そっか、」 じゃあ、多分大丈夫だな 「ありがとな、買ってくるv」 また、絶対灯と梵に馬鹿にされるだろうけど、 折角食べれるからいいや 「あ、俺道わかんない」