waiting for side Accelerator


































何度も感じたであろう死

どうか
声を
表情を
感情を
どうか
少しでいいから
恐怖でも畏怖でもなんでもいいから
ほんの少しのバグを
どうか

そうすればきっと
こんな実験止められる
止めることなんて
簡単にできる




昼飯が終わって
1時間位経ったところ
打ち止めは急に、でも言葉を選びながら話し出した
一番最初のこと
会う前のこと
培養機から出て
会うまでの間のこと

「それでね、一週間近くはネットワークの情報やマニュアルを参考にしてたわけなのってミサカはミサカは事細かに説明してみる」
「・・・」
「って聞いているの?ってミサカはミサカは確認をとるためあなたの顔を覗き込んでみる」
「それが今更なンだって」
「・・・だからァ?」
「も〜つれないーってミサカはミサカはあなたに会うまでのことを説明してるんだけどー」
「だから、いきなり何だってンだよ」
「いきなりじゃないもん、今日はあなたに初めて会った記念日なんだからってミサカはミサカは指摘しみる」
記念日ねェ
「つーか記念日ってのは祝う日だろォが、こっちは脳天ぶち抜かれかけて病院送り、祝うとこが有ったかァ?」
「む〜」
未完成の個体にウイルスコードが発動しかけて
「お前だって碌な目にあってねェだろ」
「でも、あなたはミサカを助けてくれた、ミサカ達を守ってくれた」
「運良く生き延びただけだろ、一回助かった位で、一万人殺してんだ、何の足しになる」
「生命を数で比較するの?だったら、あの日救われた世界の人口は・・ってミサカはミサカは計算してみる」
確かにあの時、1万人近くの妹達に命令が下りれば、学園都市が滅びる程度では済まなかっただろう
けど

「あのなァ」
「ってゆーか、あなたはミサカ達があなたを快く思っていないって定義してるってミサカはミサカはビシッと指をさしてみる」
「当たり前だろォが」
「ちっがーう、ミサカ達は個を認識しているの、このミサカは個なのってミサカはミサカは自己主張するため両手を挙げてみる」
「ンな事はわかってンよ、そもそも妹達とは経緯が違うだろ」
「ん〜そう言う事じゃなくて、あなたを快く思わないミサカも勿論居るし、あなたと仲良くなりたいって思うミサカもいる」
そんなやつが
「ンな、頭のネジ飛んだ奴が居ンのか?」
「う、かもしれないってミサカはミサカは付け加えてみる」
「だろォな」
「そもそも、ミサカ単体にはプライバシーの主張があるから無闇に介入したくないし、
あなたに会ったこと無いミサカ達の方が多いから確認はとれないけど、
ってミサカはミサカはフォローするつもりが更なる追い討ちになっていないか心配しながら言うんだけど」
「・・・」




いくら実験とは言え見殺しにした事は事実だ
それでも好意を持てるのは
「でも、もしかしたらあなたに惹かれるミサカだっているかも・・・」
「?」
「こ、これは由々しき問題かも、こんな所にミサカの敵が・・・ってミサカはミサカは驚愕を露にしてみたり」
「オイ、何言ってンだ?」
「は、今ミサカはちょっと意識がそれしまったかも、ってミサカはミサカは何を言いたかったのか混乱してきたんだけど、
要約するとこのミサカはあなたとずーっと一緒に居たいのだーってミサカはミサカは叫んでみる」
今までの会話は丸飛ばしか
「うるせェ、つか要約になってねェ」
「もう、ミサカの大告白を一蹴するなんて、ってミサカミサカはいじけてみる」
だから、結局好意を向ける奴なンて


「・・・」
「そーっとミサカはミサカはあなたの手を握ってみる」
「なんだァ?」

「ミサカがあなたに会うまで、もう一つの希望に似た確信があったのってミサカはミサカは続けてみる」
「何だよ」

「それはね」
「・・・」

それは、の先は、結局言葉にされなかった
ただ、
そうやって
簡単に好意を向ける奴なんて
お前くらいだろ

「ふふふ、やはりミサカの判断に間違いはなかったのだーってミサカはミサカは自画自賛してみる」
「何にやけてンだコラ」





初めて言葉を交わしたときも
やっと、非機械的な会話が出来たときも
寂しいの?と問われた時だって
冷めてからの、いただきますだって
全部、嬉しかった
好意だったから
好意は反射できない
ずっと
昔から
初めて人に怪我を負わせた時から
ずっと
ずっと
待っていた




「ねー」
「・・・・ン」





ずっと君を