1が並ぶ日



















「あーん」
「・・・・」
「あーん?」
「・・・・・・」
「あーん!!」
「うるせェ」
「も〜、さっきからミサカが口を開けてって合図してるのにってミサカはミサカは敢えて意を汲んでくれないあなたに憤慨しつつ、これでもかとお菓子を近づけてみる」
「・・・何なんだァ、さっきから」
「今日はこれを食べる日なのってミサカはミサカはカレンダーの今日の日付を指差してみる」
「だから、食ってンだろ」
「ちっがーう、あなたはこのイベントの意味を全然理解していないってミサカはミサカは如何ともしがたい感情を全身で表現してみる」
「・・食い物持って騒ぐな」
「うー」
打ち止めは座り込んだ
「で、何だよ」
「・・・一緒に食べたいのってミサはミサカはぶーたれてみる」
打ち止めの持っている菓子を取って食べる
噛む度ポキポキと音が鳴る
「・・・」
が、一向にその頬はしぼまない


「・・・・・」
「・・これ食う日なンだろォ」
「やっぱり、わかっていての行動だったのねってミサカはミサカは悲しみにくれつつ体操座りして訝しげな視線を送ってみる」
だから、何でそれを俺と、といつも思うが
こいつは、それでも俺だと言うのだろう
ぐいっとまたクソガキは菓子を構える
これ以上喚かれるの面倒だ
「あーん」
「・・・あー」
どれを誰が食べたって
味が変わるわけでもないのに
「うわぁ、一方通行が食べた〜ってミサカはミサカは両手で頬を押さえつつ感激してみる」
「・・・くっだらねェ」
「ミサカも〜ってミサカはミサカはあーんと口を開けて準備万端っ」
「・・・ン」
「・・ふふ」
「・・・」
「もう一回ってミサカはミサカはあなたににじり寄ってみたり」
「・・・面倒臭ェなァ」
ただ食べさせ合うことを何度か繰り返しているうち
違和感を覚える
ああ、こいつは知らないのか


「美味しいってミサカはミサカはご満悦っ」
「・・・で、お子ちゃまこれで終わりだと思ってンのかァ?」
「その言い方は何なのーってミサカはミサカはむっとしてみる」
「ほら」
「ん?あーん」
「・・・」
打ち止め先ほどと同じように咥える
それを逆端から咥えて
途中で折る
「ん、何!?ってミサカはミサカはあなたの大胆な行動に激しく動揺してみる」
「どうしたァ?」
「・・え?どういうことなの?ってミサカはミサカは混乱しつつあなたに説明を要求する」
「自分で調べろ」
「え?え・・・?」
「ネットワークもまだ甘いなァ」
「ちょっと待ってどこ行くの?ミサカはミサカは慌てふためきながら呼び止めてみる」
「もう無くなっただろォ、終わりだ終わり」
「待って待ってーってミサカはミサカは必死に追いかけてみる」
「・・待たねェよ」
言葉通り
必死に追いかけてくる打ち止めに吐き捨てた



出直して来い