君と君のお揃い

































「お帰りー」
「ン」
「ただーいまー」
「わーピヨ太マスコットーきゃー」
「うーわー、マジ喜んでるし、流石親御さん」
「・・・」
「あれ2つあるよ?」
「ん?」
「・・・」
視線だけ番外個体に送る
「はあ?ミサカこんな全然欲しくな」
「お揃いだね」
「はあ?」
「ミサカと一緒におそろいーってミサカはミサカは在りし日の妹達との抗争を思い出してみたり」
「だ、から、ミサカは」
いらないと続くはずが
「ピヨ太だよ、かわいいでしょ?ってミサカはミサカは番外個体に差し出してみたり」
「・・・あ、っ」
「・・・くく」
「笑ってんなよ第一位っ」
「笑ってねェよ」
「どうしたの?」
「何でもないっ最終信号どうしてもって言うから仕方なく、
ってかそれでまた、ミサカに変な電波飛ばされるとミサカが迷惑だし、
ぶっちゃけこれ超キモイけど、つか、も、死ねよ第一位」
「・・・」
第一位はコーヒーをもって、その場を離れる
「つか、聞けよくそっ」

「番外個体?」
小首を傾げて、眼差しが、目の奥から、
どうしたの?って
「なんでもない。」
「あのねあの人は凄いんだよ。このマスコットはついこの前CMしててね。
ミサカはいいなー、かわいいなーって言ってたの。
でもね、この前買ってもらったふりかけがまだ残ってるからって、黄泉川が言っててね。
だから、いつもよりふりかけを多めにかけて、消費を早くしようとしたんだけど、
すぐばれちゃって」
「・・・何の話?」
「おっと話がそれちまったぜ。」
「?」
「あの人はその時ソファでまったりしてたんだけど、
きっと聞いてないフリして実はしっかり聞いてるのねってミサカはミサカはあの人のツンデレっぷりを分析してみたり」
なんだ
知ってるよ、そんなこと、
とっくに
最終信号のことばっかじゃん
「きもちわる」
「優しいんだよ」
だから知ってるよ
知りたくないよ
ミサカはまだうまくできないもん
妹達みたく、最終信号みたく
だって、できないように出来てるもん
ミサカは
「ミサカね、番外個体とお揃いだったらいいなって思っててね。でも、それは誰にも言って無かったんだ」
「・・・」
「だからね、優しいね」

いっつも急によくわからないことばっかりで、
巻き込まれて、グルグルして
涙が出そうになる
何で出そうになるのかよくわからなくて
胸のとこ気持ち悪くなって
やだって
ほんとは
「お揃い嬉しいね?ってミサカはミサカは同意を求めたりみたり」
「・・・・・・」
最終信号はマスコットをミサカの手に握らせて、
一緒に小さな手で握った
「・・・」
「・・・ぅん」