メーデー




















その声は薄く強く耳に響いた
その音色は優しく、冷たく

声以外の感覚がわからないの
それがなぜなのか
なぜ、私がここにいるのか

わからないの

あなたは、だれ?

「マリー?」
「あ、」
「どうかした?」

その声は薄く
その音色は優しく

「嬉しいの」
「ん?」
その瞳は柔らかくて
触れる指先は愛おしい
抱きしめられる感触を
知らなかった
愛しい人の温もりも
温もりが届くことも

ただ、ただ愛おしい

その腕は優しく
私を包む

「僕も嬉しい」
「ありがとう」