ただ、何となく
好きというには遠すぎる、
愛してるなんてあまりに残酷すぎる。
例えば、その泣き顔も、声も、全部の責任が僕にあっても、
何も言わないし、何もしない。
そばにいることすらない。
心の隅で無理矢理に理解している、明日の本当の意味を。
「うっ、、ぇ」
だから、どうやって愛したらいいのかとか、
愛しかたがわからなくて、ぐちゃぐちゃになる時がある。
「じゃあ、死ねよ」
それがどれほど残酷な言葉なのか自分で理解していながら、
止まらない時がある。
「っイヤ、死ぬのはダメっ・・怖いっ」
ガタガタ震えていても、どんなに泣いても、
ズボンのすそを掴まれても。
「うるせえよ、」
「怖いっ死ぬのはイヤ」
すそを掴む手をはらった。
「アウルっ怖い・・・一人はイヤ。ダメっ」
何も感じない
「ぃやっ怖い、一人怖いっ」
何でこうなるんだろう、
普通にそばにいて、普通にしてれば良いだけなのに・・
急に足を掴まれて、僕はバランスを崩した、
「って」
「怖いぃ」
「いてーな、ステ・・っ」
勢いよくステラが抱きついてきたせいで、
押し倒される形になった。
「一人、怖い」
「ステラ?」
がたがた震えていても、
僕には何もできない。
「・・・・僕はステラを守れないよ」
MSで戦うときも、そうじゃない時も、
任務で動いてる時に、そばにいることなんてできない。
「お前が泣いてても、僕は何もできないよ」
しゃくりをあげるステラは、まだ言葉を返さない
「ステラを助けてあげられない」
そばに居たいのに居られない。
助けたいのに助けられない。
声も届かない遠い所で戦う事だってある。
だったら、僕はどうしたらいい?
何ができる?
答えの無い言葉にまた、縋ろうとする。
「アウル」
「何」
「・・・ずっと一緒、アウル・・ステラと一緒」
なんか、前にもそういわれた気がする。
このままずっと一緒に居たいって、
「だから、一緒に居られないんだって」
「なんで?」
「なんでって、任務とかあるだろっ」
「でも、アウル言った・・一緒って」
違う、あの頃と今じゃ、状況が全然違うだろ、
何でわかんないんだよ
「アウル?」
「ラボに居た時とは違うんだよ」
「ラボ?」
それでも、一緒に居たいとか、守りたいとか
そういうこと思う自分が情けなく思えたりする。
唐突に艦内にアナウンスが響いた。
敵が来たって。
「もう、いいや」
「アウル?」
「ほら、どけよ。」
「うん」
「また戦争だって」
「うん」
「行くぞステラ、ネオが呼んでる」
「うん!」
「また、いっぱい堕とそうな」
「うん!!」
ステラの涙を拭いてやって、
ステラの手を引いて、
走った。
それでも、僕が負けるはずないし、ステラが負けるはずも無い。
一緒に居られなくなったら、
ただ何となく、そう思っただけ。
CopyRight(C) 咲貴己憂