MIRROR sideA























聞こえるのは
水音と
漏れる、息の音

「っ、ぁ、あっ」

それと、擦れる音

「も、やだって」

視線を右目に移す

「ハレ、ル、ヤっ」

視界が塞がりそうになると

「目開けてろ」
「だって、んんっ、はぁ」
耳の奥で声がする
「もうイクのか?」
「ぁ、んふぁ」
勝手に動く手と、
飛びそうになる意識との間でグシャグシャになる
「もう少し楽しませろよ」
「ん、ふ、ぅ、、くぁ」
ん、落ち、た
床に涙が落ちる



「同じ、かお、なのに」
「全然違うだろ」
そうかな、
「もっと見せろよ」
「うぁ、くぅ」
そう言うから、
「はぁ、んっ、んっ、くらくらする」
目をつぶれば、触れられてる気がするのに
意識だけなら繋がれる気がするのに
「目背けんなよ」
「やだ、」
「や、じゃねえだろうが」
「見たくない」
「俺は見たい」

目を瞑ると、この手がハレルヤのものになる気がするのに
「おねが、」
「まだ」
「ハレルヤっ」
「もっと、繋がりたくねえの」
「ん、ぅん」
繋がりたい
その瞳の奥に手を伸ばしたい
触れたい
もっと深く
「っ、」
「ハレルヤ?」

朦朧とする中
鏡に映る自分に手を伸ばした
そこにハレルヤがいるのに

ひんやりとした感覚が伝わる
「ぅ、ぁ、あ」
もっと感じたい、近くに
いるのに
なのに
「目つぶれ」
「ん?」
「俺の声だけ聞いてろ」
「ハレルヤ」
「イかせてやるから」
「ん、」
目をつぶると、ハレルヤがいる
強く感じる
体の奥の奥で声を感じる
「ハレ、ルヤ、すき」
「ああ」
声にしなくたって、繋がる意識から声が漏れる
嘘なんてつけない
つかない
「ん、ん、んぁ」

離れたくない
いつだって、
「ん、ああっ、、、はぁ、あ:








鏡に映る自分をぼんやり見る
「何笑ってんだよ」
「ん?あ、何で、かな」
笑ってるのかな
「好きだから」
「ばーか」
その声が柔らかく聞こえる