昼食をとった後、いつものようにピンクの長い髪を解く。


丁寧に丁寧に、

桜色でとても綺麗だ。




「どうしたの?今日は機嫌がいいね」
 


鼻唄を止めてアネモネはいつもより明るい声音で言う
 


「今日はデューイが来る日なの!」
 



「そうなの?確か大佐、今日は会議があるっていってたよ?」
 
「そのあと来るのよv」
 



「成程」



アネモネはガリバーの両足をもって遊んでいる
 

 
「ねえ、ドミ二ク。デューイと同じ髪型にしてv」
 

「ああ、わかった。」
 

「今日は赤ねv」
 

「うん」
 
赤の髪ゴムを受取り、それを左手首にかけた 
 



アネモネの髪をまとめて、三編みにしてから。もう、一時間は経っただろう。 


まだ大佐は来ない。 
 


アネモネはまだ、機嫌がいい。それを私はただ眺めていた。
たまに踊り出したり、やっぱりガリバーと遊んだり
 


あとどれ位アネモネの機嫌は持つだろうか。
大佐は本当に来るのだろうか
 



『マガイモノ』


実際、大佐はアネモネが思うほど彼女を大事に思っていない。
最近余計にそう思う。
それ以前に人とすら思っていないのだから。
 


それでもアネモネは




「あ!」
 
ドアが開いた

「デューイ!!」